国際スポートロジー学会

設立趣旨

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近年、地球レベルで生活環境が劇的に変化しつつあり、その結果、身体活動の低下、食行動の変貌、また社会的ストレスの増加や睡眠障害の急増などが懸念されています。


疾病構造は、単に成人にとどまらず幼児期から大きく変化してきました。小中学生の体力低下が問題視され、若年世代に特に生活習慣病が増加しているのみならず、少子超高齢化社会の到来により、認知症患者の増加や筋力低下、骨粗鬆症による要介護者の急増が案じられます。そのため、「健康」の維持・向上という点において、今後早急な取り組みが求められています。


WHO憲章でも定義されていますように、健康とは疾病が存在しないことを単に意味している訳ではなく、肉体的、精神的、社会的な面で完全であることが必要とされています。


これら健康に関する諸問題を包括的に改善しうることが期待される最も重要な方法の一つが、スポーツです。実際に、現在までにスポーツに関する研究テーマとしては、体育学、スポーツ科学、健康科学など競技スポーツから健康作りに至るまで様々な細分化された基盤がありました。その一方で、医学の立場からスポーツを考えた場合、糖尿病や循環器、整形外科領域においては、運動療法に関する研究が活発に行われ臨床応用されてきましたが、近年その研究対象は予防医学として重要視されています。


すなわち、「健康」という領域においては様々な立場から、スポーツを通じて同様の目標を掲げた研究が行われているという現状があります。


『スポートロジー(Sportology)』とは、スポーツと健康の関わりを科学的にアプローチすべく、新規に定義した学問体系です。"スポーツと健康"というキーワードのもとに各専門科学を深化させるとともに、各専門科学を統合する、『深化と統合』を可能にする場を創造、提供し、より効果的かつ効率的に学術成果を社会に還元したい、そのことが私たちの本学会設立への強い思いであります。


今後さらなる学術的な発展を目指し、各領域の専門家が多角的・多面的に自由に議論できる団体の設立が不可欠であると認識し、新たな学会«国際スポートロジー学会(International Academyof Sportology)»の設立を提案したいと存じ上げております。


本学会が、斬新的な研究を通じて、より多くの利益を社会に還元できることが可能になると確信しております。


以上が、国際スポートロジー学会を設立する背景と趣旨でございますが、まず準備講演会を開催し、2011年4月の日本医学会総会のサテライトシンポジウムとして2011年3月5日に第1回国際スポートロジー学会を開会いたしたく存じます。


私どものこのような意図をご理解いただき、国際スポートロジー学会の設立と本学会の発展のために是非ともお力添えをいただきたく、心からのお願いを申し上げます。



2010 年1月吉日


学校法人順天堂 理事長

国際スポートロジー学会設立発起人代表

小川秀興

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